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ちゅら星(137)
「ドーナツ星!」白いシャツのおじさんが叫ぶように言った。
「何よ、それ?」ユニヴァが言う。
「わしらの故郷じゃよ。」青いシャツのおじさんが言った。
「そんな形のあれじゃよ。」白いシャツの方が言うと、おじさん達は顔を見合わせて笑った。
「故郷の星の名前を忘れたの?」ユニヴァが呆れたように言う。
「長く旅をし過ぎてな。」
「ドーナツ型の惑星なんてあったか?」クーさんが首をかしげた。
「そんなのは、よくあるじゃろ。」おじさんが言う。
僕とクーさんは顔を見合わせた。
「もしかしてリングがある星のこと言ってるんじゃない?」ピンクの髪が言った。
「ああ、そうとも言う。」青いシャツの方が言った。
「なんだ、土星か。」僕がつぶやいた。
「ああ・・・、懐かしい響き!」白いシャツが言う。
「わしらの故郷じゃよ、土星・・・。」青いシャツが感慨深げに言う。
「土星か・・・、でも嵐が吹き荒れてるのはジュピターでしょ。」ユニヴァが言う。
「いいや、土星も相当に吹き荒れているさ。」おじさんは言った。
「とにかく、卵が手に入らなくなったのは土星なんだね。」僕は確認した。
「ああ・・・何てことだ、あのわしらの故郷でドーナツが作れないなんて・・・。」
「完全に怪しいわね・・・。」ユニヴァの瞳がキラリと光るのを見た。
「キャニオンドームのポータルからより、直に土星のコースで行くのが手っ取り早いな。」クーさんが言う。
「行くのかい?、土星へ・・・。」小さな動物が言う。
「ニワトリを捕まえて来なきゃならないのよ。」ユニヴァが言う。
「ユニヴァ、捕まえるんじゃなくて、救助するんだよ。」僕が言った。
「同じような事よ。」
「卵がなくなったことと、何か関係があるのかね?」おじさんが言う。
「たぶんね。」ユニヴァは巨大真珠を取り出した。
僕とクーさんも立ち上がった。
「燻製は帰ってからの楽しみにするわ。」ユニヴァはそう言うと、外の階段を足早に降りていった

「当分ここにいるんでしょ?」僕は出がけに、おじさん達に声をかけた。
「ああ、たぶんね。」
海岸を見下ろすと、ユニヴァはもう巨大真珠に乗り込んでいた。
僕とクーさんも階段を駆け下りる。
ユニヴァはパネルを操作して、土星の座標を見つけているところだった。
「ねぇクーちゃん、土星詳しい?」
「まさか、初土星なのに・・・。」
クーさんも土星に行くのは初めてのことらしい。
「あっそう・・・。」
ユニヴァはしばらく考えてから、僕の顔を見た。
「ピーちゃんガイド呼んで来てくれる?」
「えっ?ガイド?」
僕は、次の瞬間それがあのおじさん達のことを言っているのだと直ぐに分った。
「OK!」僕は灯台への階段を駆け上っていった。
おじさん達に相談してみると、急に家を空けるわけにもいかないので青いシャツの一人だけが同行してくれることに決まった。
ユニヴァの巨大真珠は4人乗りなので、一人の方が二手に分かれずに済むので都合が良かった。
「じゃあ、行って来る。」青いシャツのおじさんが、白いシャツに向かって言った。
「ああ、土星に卵を!」白いシャツが言った。
それから、灯台の3人も混ざって「土星に卵を!」と言って、僕らは送り出された。
おじさんは巨大真珠に乗り込むと「土星に卵を!じゃ。」と言った。
「OK!」ユニヴァが軽く返した。
巨大真珠は土星に向けて出発した。
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【2017/12/20 16:17】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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れもんちゅらな宇宙で星散策。     エンドレスな「ちゅら星」の物語・・・  手作り黒猫や熊も紹介します。

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