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ちゅら星(111)
僕は懐かしい小さな動物を前にして、トリちゃんも悪くないが、なんだか落ち着くような気がしていた。
「地下にキノコが湧いてたんだ。」小さな動物はそう呟いて、上目遣いに僕を見た。
「キノコ?・・・ははぁ~ん。」クーさんが納得の声を上げる。
「化かされちゃったんだ!」ユニヴァが鼻で笑って言う。
「犯人は?」僕が訊く。
「青い髪の・・・。」
「くっそ、アイツら!」クーさんがテーブルを叩いて言う。
「じゃあ、赤い髪の奴は?」また僕が訊く。
「間違いなく仲間だ。」
「・・・つーか、あのマジックみたいにして出てきた紺色の髪の人はどこに行ったのよ?」ユニヴァが言う
「きのう、突然消滅した。」小さい動物が言った。
「それにしても、何でトリちゃんからあんたら三人に戻ったわけ?」クーさんが割り込んで別の質問をした。
「時期尚早ってこ・・・と。」ピンクの髪がつまらなそうにつぶやいた。
僕の脳裏にGackNtの姿がよぎった。
確か、GackNtはジェミニィの消えた痕跡が見つからないと言っていた。
「僕ら、その犯人の奴らを捕まえなきゃならないよね。」僕は言った。
「でも、もう消滅しちゃったんだぜ。」クーさんが僕に言う。
「本当に消滅したなら、GackNtがあんなことを言う?」ユニヴァが不審そうに眉をゆがめて言う。
「GackNt?・・・君たち何か知っているの?」小さな動物が椅子の上に立ちあがって言った。
その時大きな男が、僕らの話に水を指すかのようにテーブルにお茶を並べ始めた。
「あれは、たぶん相当低次元の存在でしょうよ。消滅の瞬間チラリと本性が見えたから・・・。」大きな男はそれだけ言うとまたキッチンに戻って行った。
それから、焼きたてのマドレーヌをカゴいっぱいに持って来てくれた。
大きな男が席に着くと、ユニヴァがGackNtから聞いたジェミニィについての話を始めた。
ユニヴァの話を真剣に聞く三人をよそに、僕とクーさんはマドレーヌに手を伸ばしていた。
「へぇ・・・ジェミニィ・・・か。」小さな動物が空を見つめて言った。
「ちょ~と待って!」ピンクの髪が突然言った。
「でもそのピカーってので消滅したのは低次の存在たちだけよねぇ・・・あの紺色の髪の身体はトリニタスのモノよ。」
「ああ、別の奴らの仲間がレモン星にいたトリニタス星人から盗んだモノだ。」小さな動物が憎々しそうに言う。
しかし、消滅した彼らのその後については誰にも知る由もなかったのだ。
僕らは、とにかくマドレーヌを食べた。
それから僕らは、焼き払われた地下に湧いたキノコの後を見に行ってみた。
それは、あの奈落の底からはい上がって来たかのように、巨大顕微鏡の部屋へ続く階段へと増殖していたようだ。
僕らはすぐにでもジェミニィを捕まえたかったのだが、成す術もないままその件はとりあえず保留にして、そして家路に着くことにしたのだ。
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

【2014/01/01 14:45】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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れもんちゅらな宇宙で星散策。     エンドレスな「ちゅら星」の物語・・・  手作り黒猫や熊も紹介します。

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