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ちゅら星(147)をUPしました。      ★こにちわ!ユニヴァです。 

まっしろ白な宇宙への入口へようこそ。rainbow
ユニヴァの肖像画を描いたよんっ。見てみる?
リアルユニヴァへのポータル  マスコットユニヴァへのポータル
ちゅら星キャラもいる
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

【2019/03/23 15:13】 | blogtop | トラックバック(0) | コメント(25) |
ちゅら星(147)
洞窟の下から照りつける光が急に弱まった。
下には比較的広々とした空間が広がっているのが分かる。
ユニヴァの「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」は続いている。
そして、僕は巨大真珠を空間中央付近で静止させた。
ユニヴァの声も止んだ。
声が止むと同時に洞窟の壁面がまた光を放ち始めた。
そして巨大真珠はゆらゆらと揺れながら広い空間を浮遊し始めた。
巨大真珠が大きく揺れて、制御できない。
「鳥だ!」クーさんが言った。
「あれ?・・・何だ?」瞬間白い大きな鳥から緑色の小型の鳥に変わった。
「何だコレは?」僕は呆然として、次から次へと姿を変える鳥を眺めた。
キーッキキ・・・ギャーギャー・・・ピヨッ・・・クククッ・・・。
コーケコッコー!
「いたぞ!」クーさんが叫んだ。
コーケコッコー・・・ピピピッ・・・キューピーッ・・・チュチュッ・・・。
「ん?・・・消えたぞ。」クーさんが言う。
巨大真珠は光の中を浮遊し続けている。
「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」
ユニヴァの声とともに巨大真珠の動きが止まり、光が弱まった。
「行けそうね。」ユニヴァの目が光った。
僕は頷いた。
やはり、ユニヴァの声で洞窟内の次元が安定するようだ。
「次に鳥が現れたら、だな!」クーさんが言う。
僕らは浮遊状態で鳥の出現を待った。
ユニヴァはキャンディーを口に入れた。
しばらく立ったが、思うように鳥が現れてくれない。
「・・・って事は・・・、ここはちゅら星のキャニオンドームにつながるポータルって事か?」クーさんがぼそりと言う。
「ふん、・・・かもよね。」ユニヴァが言う。
「ここはそれほど眩しくないよね、僕らは光源の中に入っちゃってるのかなぁ?」僕が言う。
「ふん、・・・かもよね。」ユニヴァがさっきと同じ回答をした。
確かに僕らを包む何かの外では、眩しい光が洞窟を埋め尽くしているのが分かる。
「来ないわね、せっかくスタンバイして待ってるのに。」ユニヴァはもう一つキャンディーを口に入れた。
巨大真珠は浮遊し続けている。
そして周波数はめちゃくちゃに変化し続けている。
キャキャッ!
「来たぞ!」
「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」
キャッキャ・・・キャッキャッ!
光沢のあるグレーの羽をした20センチほどの鳥だ。
「よし!ホールドできたな。」クーさんが言う。
「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」
光は消え、周波数が安定した。
グレーの鳥は羽ばたいて上昇していく、洞窟の外へと向かったようだ。
「救出成功って事だよね。」僕が言う。
「でもニワトリは?」クーさんが言う。
「めえぇぇ・・・。」
ユニヴァの声がやんだ。
するとまた壁が輝き始め、巨大真珠は揺れ始めた。
「一羽は救出成功ね!」ユニヴァが言う。
「・・・なんか気が遠くなってきたな。」クーさんため息をついた。
クゥォオオ・・・。
「よし!まただ。」クーさんが言う。
「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」
今度は真っ白な鳥だ。
「あれ?この鳥・・・。」僕が言う。
この白い鳥は、雲に乗っていたあの鳥たちにそっくりな気がする。
周波数が安定して洞窟内が暗くなると、白い鳥は微かに光が漏れる洞窟の外へ向かって羽ばたいていく。
「あの白い鳥たちの仲間かな?」クーさんが白い鳥を見送りながら言う。
僕は、急にそれを確かめたい衝動に駆られた。
ユニヴァは「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」を続けている。
僕は巨大真珠を起動した。
そして、白い鳥の後を追って洞窟の外へと向かう。
ユニヴァは僕を横目で見ながら「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」を続けた。
洞窟の縦穴を抜けたところで、ユニヴァの「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」が止んだ。
「ピーちゃんやるわね、面白そうじゃない。」ユニヴァが言った。
数十メートルのくねくねとした狭い通路の先に突然光が見えた。
「外だ!」クーさんが言う。
「波の音が聞こえる。」ユニヴァが言った。
洞窟を出ると、辺りは草木が茂るジャングルのような場所だった。
まずは、上昇して見ることにした。
どうやらここは海に浮かぶ小さな島のようだ。
島は小山のように比較的標高があり、その頂上付近の洞窟から出てきたことになる。
「やっぱりだ、ほらアレ!」クーさんが空を見上げる。
あの、みずみずしいブルーの太陽だ。
僕は陸地を探して巨大真珠を移動する。
「あの白いの雲じゃない?」ユニヴァが言う。
確かに一般的な雲にしてはかなり低い位置に白い塊が見える。
僕は白い塊に向けてスピードアップする。
確かに白い鳥を乗せた雲が無数に集まっている。
僕は白い雲から少し距離を取って、巨大真珠を停止した。
「なんか喋ってるわね。」
ものすごい鳥のさえずりのラッシュだ。
「さっきのアイツが洞窟から帰還したからじゃないの?」クーさんが言う。
「なるほど・・・。」ユニヴァが頷く。
一つの雲が、塊から離れた。
巨大真珠に近づいてくるようだ。
「こっちに向けってくる雲、黄色いクチバシと青いクチバシ・・・よね?」
確かにあの時の2羽のようだ。
「やあ、久しぶり。」黄色いクチバシが言う。
「ちょっと今、大騒ぎの最中なんだ。」青いクチバシが言う。
「ずっと行方不明だった雄鳥が帰ってきたんだよ。」黄色いクチバシが言う。
「雄鳥って、ニワトリのこと?」ユニヴァが訊く。
「そうだよ。」青いクチバシが言う。
ユニヴァが僕をチラリと見た。
それから、僕らがここに来たいきさつを彼らに説明した。
「おかしなポータル・・・。」黄色いクチバシが言って、青いクチバシを見た。
「ふぅん・・・。」青いクチバシは短く言って、視線をそらした。
何か考えているようだ。
僕らは青いクチバシが何か言うのを黙って待つ。
「いろんな鳥が次々出てくるのよね。」ユニヴァが静寂を遮るように言う。
青いクチバシがチラッとユニヴァを見た。
「周波数を変えてチャンネルを合わせると、あの洞窟から解放できることは分かったんだけど・・・全部の鳥を解放できるかしらね・・・キャンディーも足りなくなりそうだし・・・。」
ユニヴァが珍しく弱音を吐いた。
「ちょっと待ってて!」青いクチバシが言った。
そして2羽を乗せた雲は、また向こうの雲の塊へと戻っていく。
しばらくすると、また塊から離れてこちらに来る雲が見えた。
「雲が二つね。」ユニヴァがつぶやく。
「白いクチバシと黒いクチバシのも来るぞ。」クーさんが言う。
近くまで来ると、青いクチバシが白いクチバシと黒いクチバシを僕らに紹介した。
「コレがニワトリ。」青いクチバシが言う。
白いクチバシの方がさっき洞窟から出た鳥だから、雄鳥のはずだ。
「ご先祖がね・・・問題なんだよ。」雄鳥が言う。
「ご先祖?」僕ら3人が同時に言う。
「ああ、まあ恐竜だよね・・・。」
「恐竜?」また僕らが声をそろえる。
「そうそう!さっきは助けてくれて感謝だ。」雄鳥は思い出したように付け加えた。
「君ら、ポータルに捕らわれた鳥たちを解放できるんだったらさ、最初のニワトリさえ解放すれば全て解放されると思うけど?」青いクチバシがもったいぶった目をして言う。
「最初のニワトリ?」また声を合わせてしまった。
「仲いいのね。」黄色いクチバシがさりげなくつぶやく。
「そう、恐竜よ・・・ちっちゃなね。」黒いクチバシの雌鳥が言う。
「ちっちゃな恐竜・・・。」僕が小さくつぶやいた。
「よし、分かったわ!」僕の横でユニヴァは言うと、直ぐに巨大真珠を起動した。
鳥たちは僕らに頷いた。
巨大真珠は高度を少しあげる。
「おーい!」その時、また青い鳥の声がした。
「あの島のポータル、上手く調整したら使えるかもな!」
「調整したら、また来るわ!」ユニヴァはそう言い捨てると、一気にさっきの島へ向かって速度を上げた。

【2019/03/23 15:12】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(146)
僕らはとにかく小山の向こうへと向かった。
「ニワトリなんかもっと簡単に見つかると思ってたのに・・・。」ユニヴァが小さくつぶやいた。
先に見えるのは小山と言っても、赤茶けた地面の盛り上がり程度のものだ。
小山の向こうには、また同じような平原が見えている。
小さな動物とおじさんを乗せた巨大真珠が小山を超えて行く。
僕らもそれに続く。
「だだっ広い平原だな・・・。」クーさんがつぶやく。
「洞窟って、地面にでもぽっかりあいてるっていうのかしらね?」ユニヴァが言う。
確かに洞窟がありそうな場所もない。
そう思っていると、先を行く旧型巨大真珠が停止した。
直ぐ脇に僕らの巨大真珠も停止する。
「どうしたのよ。」ユニヴァが言う。
「洞窟が見当たらない。」小さな動物が言う。
「あの恐竜ホントに洞窟があるなんて言ってたの?くぅ~くぅ~言ってただけじゃないよ。」ユニヴァが皮肉を言う。
「ねぇ、あそこ・・・。」進行方向の後ろを向いていたくーさんが言う。
「あれは、洞窟かも・・・。」僕が言う。
さっき超えてきた小山の腹に、ぽっかり穴があるのが分かる。
「ああ、そういうことか。」小さな動物が小さく言った。
直径50センチメートルほどの穴は、いびつなハート型を少し傾けたような形をしている。
「で、この洞窟にニワトリがいるんだっけ?」クーさんが言う。
「ティプロドクスは、小さなラプトルの鳴き声が聞こえると言っていた。」小さな動物は言う。
「とにかく行ってみるしかないでしょ。」
ユニヴァはそう言うと、巨大真珠を洞窟に入れる程度に縮小した。
「ちょっと、この旧型も縮小できるの?」小さな動物が慌てておじさんに訊く。
「ああ、もちろん!まずスキャンしてから縮小拡大で・・・ただスキャンに時間がかかるがな・・・。」
「できるなら、まぁいいけど・・・。」そう言って小さな動物がスキャンボタンを探した。
「アタシ達、先行くわね!」ユニヴァはそう言って、僕らの巨大真珠はハート型の穴に侵入した。
洞窟は、入って数メーターで進路が下降し始めた。
「でも、少し広くなったぞ。」クーさんが言う。
「おじさん達大丈夫かな?」僕が言う。
「スキャンに20分くらいかかるのよ。」元の持ち主のユニヴァが言った。
僕らは小さなラプトルだかなんだかを脅かすことのないように、最小限の照明でゆっくり進む。
「聞こえた!・・・今・・・ねっ。」ユニヴァが小声で言う。
ケッケッ・・・ケッケッ
「ラプトルってこんな鳴き声なの?」ユニヴァが訊く。
「知らないよ。」僕が言う。
キィイー・・・キィイー
「さっきと違うぞ。」クーさんが言う。
コーケコッ・・・コーケコッ
「ちょとコレ!」ユニヴァの緊張した声が言う。
コーケコッコー!
「いたぞ!!」クーさんが僕を見る。
キッ・・・キッ・・・キッキッ
「いろんなのがいるみたいね?」
僕らは、よりゆっくり進む。
進路の先に光が見える。
「何かしら?」
光は下の方から差していて、突き当たりで進路は垂直に下に降りている。
「磁場がおかしいみたい、めちゃくちゃに変動している。」ユニヴァが言う。
確かにちょっと頭が重いような気がする。
それでも巨大真珠は突き当たりまで進んでみる。
眩しすぎて何も見えない。
「一度、戻ろう。」僕が言う。
洞窟の入り口に戻ると、旧型巨大真珠はまだスキャン中だった。
「お帰り、やっと70%まできた・・・。」小さな動物が言う。
「中には何かおったかい?」おじさんが言う。
「強い光が出てて、磁場がめちゃくちゃ・・・。」
「ふぅん?」小さな動物が腕を組んだ。
キュ~ゥ・・・
洞窟から小さな声が響いた。
「聞こえた?」ユニヴァが言う。
「ああ、これがラプトルじゃな?」おじさんが言う。
キャッキャ・・・
また違う鳴き声が聞こえた。
「壊れたポータルなんじゃないかな?・・・それ。」小さな動物が言う。
「・・・かも知れないわね。」ユニヴァがぼそりと言う。
「うん、あのぐるぐる回ったヤツみたいなのだな・・・。」クーさんが言う。
「ぐるぐる回ったヤツって?」小さな動物が訊いた。
おじさんが小さな動物に、僕らが草原の巨大掃除機に吸われて、やむを得ず入ったポータルでぐるぐる回転した時のことを話した。
「それでどうなったの?」小さな動物が訊く。
「土星の地中に放り出されたのよ。」ユニヴァが言う。
「なんだ・・・・。」つまらなそうに小さな動物は言った。
しばらくみんな考え込んだ様子で、会話が途切れた。
上空高くを翼竜が過ぎていく。
「でも・・・、『めえぇぇぇぇぇ』で白い鳥のところに行ったときはポータルを使わなかったんだよねぇ・・・。」小さな動物が思いついたように言う。
「・・・うん、でも偶然それと同時にポータルが出現しちゃった可能性があるのよね・・・。」
「なるほど。」小さな動物はまた考え込む。
「そう言えば、あの時おじさんが『めえぇぇぇぇぇ』はニワトリの鳴き声に似ているとか周波数がどうとか言っていたよね・・・。」僕が思い出したことを言ってみた。
「確かに言ったのう・・・。」おじさんが言う。
「ふぅ~ん・・・。」また小さな動物が考え込む。
分かっていることは、そこのラプトルの洞窟の波動はめちゃくちゃだということ。
たぶんあのぐるぐる回転のポータルと同じような状態のはずだ。
しかし、弾き飛ばされもせずにラプトルが捕らわれたままのようだ。
「分からない。」小さな動物が頭を抱える。
「ダイブしちゃう?」ユニヴァが言った。
僕はブルッと寒気を感じた。
「そう言うのを、ミイラ取りがミイラになるって言うんじゃないの?」クーさんが言う。
「それじゃ、アタシ達行ってみるから、ミイラになっちゃったら何とかしてね!」ユニヴァは小さな動物とおじさんに軽く言った。
「ちょっとぉお!!」僕とクーさんが慌てた。
んなことはよそに、巨大真珠は旧型巨大真珠を残して、ラプトルの洞窟に再度進入した。
「ユニヴァ!」スピーカーに小さな動物の声が届いた。
「いきなり入るのは危険だよ・・・。」小さな動物が言う。
「アタシもそんなに間抜けじゃないのよ!」ユニヴァは短く答えて、巨大真珠をさらに進めた。
僕らは直ぐにあの光が見える洞窟の奥まで来た。
巨大真珠は下から反射してくる強烈な光の前で停止した。
「ユニヴァ。」僕が言った。
「どうする気だ?」クーさんが言う。
「『めえぇぇぇぇぇ』で行くわ!」ユニヴァが静かに言う。
ユニヴァは椅子の下からキャンディーの袋を取り出す。
僕とクーさんにもキャンディーを勧めたが、二人とも断った。
甘い香りが漂う。
しばらくすると、ユニヴァは大きく深呼吸をした。
「ピーちゃん、運転任せるわね。」ユニヴァは前方を見たままそう言った。
「クーちゃん、何があっても声を出さないで!」
クーさんは小さく答えた。
「めえぇぇぇぇぇ~~~~~~・・・」ユニヴァの声が響く。
僕は巨大真珠を前進させる。
そして、垂直に下降する穴へとゆっくりと降りていく。
【2019/01/30 15:58】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(145)
「ダチョウみたいなのが多いな。」眼下を見下ろしてクーさんが言う。
「やっぱり、あの岩山の向こうじゃない?」ユニヴァはそう言うと、高度を上げてスピードアップした。
岩山を超えるとまた広い平原が現れたのだが、今までとは少し様子が違っている。
スケールが違う。
やたら大きい森、植物の一つ一つが数倍大きいのだ。
「見て!」ユニヴァが上空を仰ぐ。
「わぁ!翼竜だ。」
「何でもいるな。」クーさんが嬉しそうに言う。
「わぁああ!」
翼竜の大群が巨大真珠の脇をすり抜けていく。
「ユニヴァ!カモフラージュにした方が・・・。」僕が言う。
ユニヴァはカモフラージュのボタンに触れた。
眼下の巨大な森からは一斉に鳥たちが飛びたった。
「今!・・・聞こえた?」ユニヴァが僕を見た。
「おおっ、来たな・・・。」クーさんも僕を見た。
ドゥンっ!
重低音の地響きだ、これがティラノサウルスの足音なのか?
「アレだ!見ろっ!」クーさんが後ろ方向を指さした。
森が振るえた!
あれがティラノサウルスなのだろうか?
巨大な森をかき分けるように、大きな顔が現れた。
翼こそ無いが羽毛に覆われたその姿は、まるで巨大鳥のようだ。
「なんか思ってたのと違うけど・・・。」ユニヴァが言う。
「でも、ティラノサウルス以外にあんなにデカいのがいるか?」クーさんが言う。
いずれにしても、今僕らはすごいものを見ている。
ユニヴァが巨大真珠をティラノサウルスへ接近させる。
「ユニヴァ!」
「カモフラージュしてあるから大丈夫よ。」
「すごい目だなぁ。」クーさんがティラノサウルスの瞳を間近で見つめる。
「うわぁ!」
ティラノサウルスの大きな顔がこちらを向いた。
「ユニヴァ!少し下がろう。」僕が言う。
「くわぁ~っ!すごい歯だなぁ。」クーさんが食い入るように見る。
ティラノサウルスはまた歩き出した。
巨大真珠は少し上昇して、ティラノサウルスが森へと姿を消すのを見守った。
「それにしても、この森がすごいね。」ティラノサウルスを見送って僕が言う。
「こんな大きい木見たこともない。」
高度を落として巨大真珠は森の中に入った。
直ぐ先に小川が見える。
植物は大小どれもシダ類が多く目につき、いかにも恐竜の生息地だ。
巨大真珠は川に沿って進む。
同じような景色が続いて、距離感も地理感も奪われたように感じる。
「ホワイトノイズが聞こえない?」僕が言う。
「・・・。」
「滝よ、滝の音・・・。」ユニヴァが言う。
ホワイトノイズは次第によく聞こえるようになってきた。
確かにそれは、滝の音だ。
「すごい!」
目の前に現れたのは、幅10メーター以上はある雄大な滝だ。
僕らはしばらく滝をただ眺めた。
キラキラと揺れる日差しに、虹が架かっている。
「ありそう・・・。」ユニヴァがつぶやく。
「何が?」僕とクーさんが言う。
「この裏に・・・何かね・・・。」
ユニヴァは滝を見つめたまま、ニヤリと笑った。
ユニヴァは巨大真珠をゆっくりと滝の右端の方へ近づけてゆく。
「ここ、行けそう。」そう言うと、滝の直ぐ脇のシダの茂みの中へと突入した。
ユニヴァが言うとおり、茂みの先には滝の裏に続く空洞があった。
滝の裏の広々とした空間で、僕らは巨大真珠を出てマイナスイオンを堪能してみた。
ウーンと伸びをしたユニヴァが言った。
「ほら見てよ!」
僕とクーさんは洞窟の天井を見上げた。
僕らの頭上には、薄黒い渦がゆっくりと回転している。
「ねっ!」ユニヴァが言った。
そして、ユニヴァはそそくさと巨大真珠を出して乗り込んだ。
僕とクーさんもマイナスイオンそこそこに巨大真珠に戻った。
巨大真珠は天井めがけて上昇した。
次の瞬間僕らは広い草原にいた。
見渡す限りの草原だ。
「おっ?狐だ!」クーさんが言う。
小動物が駆け抜けていった。
「あの狐みたいなのは・・・。」僕が言いかけた。
「そうだ!土星の掃除機に吸い込まれていたヤツにそっくりだ。」クーさんが僕を見た。
僕はクーさんに頷いた。
「あ、またいた!・・・あっちにも。」
「あんなのも古代生物の仲間なのかしらね・・・?」ユニヴァがつぶやく。
見渡す限りの草原には、巨大恐竜の姿はない。
シダ類の森も見えない。
「座標でさっきのところに戻ろうか?」ユニヴァが言った。
「ところで、ここは?・・・」クーさんが座標を確認する。
「・・・。」
「どうしたのよ?」ユニヴァが言う。
「圏外だ。」
僕はふと空を見上げてみた。
「あれは、青い太陽・・・。」
「まさか・・・。」クーさんが僕を見た。
「来ちゃたのかな?・・・白い鳥のところに!」ユニヴァが言う。
白い鳥の惑星かどうかは今のところ分からないのだが、あのLUME星の様な青い太陽があの時と同じように輝いている。
そして僕らは圏外のここからは、そう簡単に帰れないと言うことも知っている。
「白い鳥いないかなぁ?」ユニヴァが巨大真珠の高度を上げながら言う。
上昇すると遠くに希望の海が見えてきた。
「海だ!」クーさんが言う。
もしここがあの白い鳥の惑星なら、あの海があの時の海の可能性もある。
だとしたら、モコモコ雲に乗ったあの・・・
僕がそう思うか思わないかのうちに、ユニヴァは海に向かって巨大真珠をぶっ飛ばした。
「このスピード・・・マックスじゃね?」クーさんは腕を組んでシートの背にもたれた。
海のキラキラが迫ってくる。
ユニヴァは急激に減速した。
「ここじゃないわ・・・。」
あの時は黄色い花が咲き乱れていたのが印象的だったが、そこには潮の引いた黒っぽい砂利の海岸が広がっていた。
「他の海岸を探してみようよ。」クーさんが言う。
「そうね・・・。」力なくユニヴァが言う。
「ユニヴァ!見て。」僕が言った。
直ぐ先の潮だまりに怪しい渦が巻いている。
「あれは、ポータルっぽいわね・・・。」
巨大真珠は潮だまりに近づく。
「ちょっ・・・」
ユニヴァは僕が止める隙も与えず、その渦巻きの中に飛び込んだ。
「何処だよ、ここは!」クーさんが半分怒って言う。
「・・・辺鄙な宇宙域の・・・小さな惑星の地中みたいね・・・。」ユニヴァが座標を見て無機質に答える。
クーさんが大きくため息をついた。
「でも、座標が表示されてるんだから・・・。」
ユニヴァはそう言うと、せっせと新たな座標を設定した。
僕らは5カ所の中継地点を経て、またタイタンへと戻ってきた。
「いたね!ずいぶん探したよ。」小さな動物の声だ。
気がつくと直ぐそばに、小さな動物と白シャツのおじさんを乗せた旧型の巨大真珠がいた。
「どうしたのよ?」ユニヴァが言う。
「ピーちゃんから困っちゃったテレパシーが発進されてたようなんでね・・・来てみた。」小さな動物が僕を見た。
どうやらさっき僕が(状況はさらに混乱しています・・・。)と心の中でつぶやいたことが、届いてしまったようだ。
「君らを探してなぁ、さっき土星を見てきたんじゃがのう・・・あの草原も整地が始まっていたから、もう掃除機の作業は終わってしまったようじゃなぁ・・・。」
「えぇっ!」僕とクーさんが同時に言う。
「大丈夫よ、いいポータル見つけてあるから!」ユニヴァが言う。
たしかに、滝の裏のポータルの先が白い鳥のところならばだ。
その時突然木々が大きく揺れた。
「何っ?」
僕らの巨大真珠と、旧型の巨大真珠の間に大きな首が現れたのだ。
「ティプロドクスだ・・・。」小さな動物がつぶやく。
「詳しいわねっ。」ユニヴァが言う。
「巨大な草食恐竜だよ・・・。」
ティプロドクスが巨大真珠に気がついて、不思議そうに見ている。
すると小さな動物が突然奇声を発した。
「:@%#&#((~|$‘))?*#??」
ティプロドクスは不思議そうに目玉を小さな動物たちの旧型巨大真珠に向けた。
「どこかで困っているニワトリを知らないかい?って訊いてみた。」小さな動物が言う。
「はぁ?」同時に僕らが言う。
突然ティプロドクスが声を発した。
比較的小さな声だ。
「くぅぅぅぅぅう~・・・くぅっくぅっくぅう~ん・・・」
「何だって?」ユニヴァが小さな動物に訊く。
「うん、小さなラプトルの鳴き声がする洞窟があるんだそうだ。」
「何よそれ?」不満そうにユニヴァが言う。
「あの小山の向こうだって。」
「アタシ達が探してるのはニワトリだって言うのに・・・。」ユニヴァが言う。
「とにかく行こう!」小さな動物が言う。
僕らは半ば半強制的に小さな動物に従った。
「小さいくせに生意気なヤツよねっ!」ユニヴァは不満そうに巨大真珠を起動した。

【2018/12/16 14:26】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(144)
「ふぅ~っ。」誰からともなく安堵のため息が聞こえた。
木漏れ日が揺れている。
森か林の中に着いたようだ。
「ここ本当に土星なんでしょうね。」
ユニヴァはそう言うと、巨大真珠の高度を森の上空まで上げた。
「初めて見る景色じゃがぁ・・・わしも土星を知り尽くしているわけでは・・・」
おじさんがそう言いかけると、ユニヴァがそれを遮った。
「ウソでしょ?」
「ウソだろっ!」クーさんも続いて言った。
僕はユニヴァとクーさんが見ている方を振り返った。
「ええっ、恐竜っ?」
巨大真珠の数十メーター先に、森からニョッキリと大きな首が突き出している。
巨大真珠はさらにゆっくりと上昇する。
「うわぁ、いっぱいいる。」
森のあちこちから十数頭の首が突き出して、木の梢をついばんでいる。
「見てよ、あれヤバそうなヤツじゃない?」
さらに向こうの平原には、メタリックな赤紫色で派手なひれが付いているヤツが見える。
「土星にこんなのがいるなんて聞いたこともなかったがのう・・・。」おじさんは言った。
「俺たちすごいの発見しちゃったんじゃ?」クーさんが嬉しそうに僕を見た。
「待ってよ、ここは・・・土星じゃないじゃない!」ユニヴァが慌てて言う。
「土星の衛星だわ・・・。」
ふと見上げると、青空に白く大きな惑星の姿が見える。
「ほぅ、ではタイタンじゃろうかのう?・・・。」おじさんが言う。
「タイタン?・・・。」
「タイタンは前人未踏の地が多いからのう、こんなのを見たという噂も後を絶たないんじゃよ。」
「やっぱり、すごいの見つけちゃったんだよ!」クーさんが暴れた。
「あっちに行ってみるわ!」ユニヴァが意気揚々と言って速度を上げた。
僕はその時ふと思い出した。
ところで僕らの目的は、ニワトリを救出することだったはずだ。
「ねぇユニヴァ、つーか・・・ニワトリはどうする?」僕が水を差すように言った。
僕のその一言で、巨大真珠は停止した。
恐竜が闊歩する夢のような景色が、少し色あせた気がした。
それから僕らは土星に戻り、ステーションのカフェで『土星Black』を注文して、旅の疲れを癒やした。
「すっかり忘れたわ・・・。」ユニヴァが言った。
「でも、あのモコモコ雲の鳥たちは、あそこにニワトリもいる様なこと言っていたよね。」僕が言う。
「え~、またあそこに戻るの?」ユニヴァがダレる。
「いいんじゃない?」クーさんがノウテンキに言う。
「何なのよ、クーちゃん?」ユニヴァが不満げにクーさんを見た。
「あの黒い森で、お姫様なんかも探したいしさぁ・・・。」クーさんが空を見つめて言った。
「・・・。」
ステーションの天井の窓が大きく開いて、午後の風が気持ちよく吹き抜けていく。
ユニヴァは空になったコーヒーカップを見てため息をついた。
「ここをタッチするんじゃよ。」
おじさんがそう言って、ユニヴァのコーヒーカップの上げ底になっている奥に指で触れた。
「わぁ、またいっぱいになった。」
「なんだ、おかわり自由なのか!」クーさんはそう言って、残りの『土星ブラック』を飲み干した。
またしばらく、無駄に静かな時が流れる。
「でも、あそこにニワトリがいたとして、アタシ達が探してる捕らわれのニワトリが見つかると思うの?」ユニヴァはまたカップを『土星ブラック』で満たした。
「マスターに無理でしたって謝っちゃえば?」クーさんが軽く言う。
「それはダメ!」ユニヴァがキッパリ言った。
「だって、それよりタイタンの恐竜とか探索したいじゃないか。」クーさんが返す。
「困ったのう・・・。」おじさんが面倒なムードをフォローするように言う。
僕も困ってはいるが、ニワトリを探し出す解決策がどうにも浮かばない。
その時、ユニヴァがコーヒーカップをカシャンと置いた。
「だけど、あの掃除機のゴミため場みたいなところで『めえぇぇぇ』をしたところで、またちゃんとあの場所に行けるかしらね・・・。」
「でも、他に方法が無いよ。」僕が言った。
「やってみよう、そして黒い森の探検ツアーのオプション付きでだ。」クーさんがやけに元気に言う。
「OK。」ユニヴァは力なく同意した。
「それじゃタイタンの探索は、ニワトリの事が解決してからじゃな。」おじさんが言った。
僕らは再びあの草原の巨大掃除機に吸い込まれるために、巨大真珠で出発した。
西日に草や木々が金色に輝いている。
前方に薄い膜の仕切りが見えてきた。
掃除機はあの先だ。
「掃除機のヤツ、何処かしら?」ユニヴァは巨大真珠の高度を少し上げた。
さらに奥に進む。
「見えないな・・・。」
巨大真珠は果てしない草原を右に左に飛び回る。
「今日の作業は終わってしまったんじゃなかろうか・・・もうすぐ日が暮れるからのう・・・。」おじさんが言う。
確かにその可能性が強い。
日はもう沈みかけている。
結局その日は全てをあきらめて、僕らは久しぶりにちゅら星の灯台へと戻った。
ちゅら星では、まだ西日が傾き始めたばかりで一番眩しい時間帯だ。
「おやっ・・・ニワトリは見つかったの。」小さな動物が灯台の窓から顔を出して迎えてくれた。
そして日が暮れると、大きな男は温かいスープとパンを用意してくれた。
おじさんはスープの入ったポットをもらうと、もう一人のおじさんが待つ森を抜けた先の古小屋に帰って行った。
僕らはだいぶ遅くまで、旅の話をした。
「状況が混乱しているよ、少し休んだ方がいいアイデアが来る。」小さな動物が僕らにアドバイスした。
それからみんな、それぞれの家路についた。
翌日は、また灯台に集合した。
ユニヴァは朝早くから来て、小さな動物たちと朝食まで済ませていた。
僕がユニヴァの脇に腰掛けると、丁度クーさんがドアから入って来た。
「朝食は?」大きな男が僕とクーさんに訊く。
「ジュースかなんかもらえる?」クーさんが言った。
直ぐに僕とクーさんに薄緑色のジュースがやって来た。
「お揃いじゃのう。」二人のおじさんも入って来た。
抱えていた袋をテーブルにドサリと置く。
ドーナツのいい香りだ。
「今日も土星に行くのかね?」青いシャツのおじさんが言う。
「わしゃあ、もういいじゃろ。」白いおじさんがそう言って席に着く。
土星の勝手もだいたい分かってきた。
今日は僕とクーさんとユニヴァの3人で出かけることにした。
大きな男は袋からドーナツを2つ取り出すと、残りのドーナツの袋とお茶のポットを手渡した。
そして僕らは、また土星に向けて出発した。
ちゅら星の軌道に出ると、ユニヴァは座標の履歴を出した。
「あ、これこれ・・・。」ユニヴァはそう言って、巨大真珠は一気にワープする。
「あれぇ?・・・ユニヴァ!」
ここは昨日帰ってきた時の、あのタイタンではないか。
「やっぱり、ここが気になっちゃって・・・。」ユニヴァは言う。
「だけど、ニワトリがぁ先じゃ?」僕が言う。
「もうっ!ニワトリが先とか卵が先って言う話なら、恐竜はニワトリのご先祖様でしょ・・・こっちが先に決まってるじゃない!」
「なぁ~るほどねぇ~・・・。」クーさんが変に感心した。
巨大真珠はタイタンの草原に高度を下げていく。
小さなラプトルの群れが走り抜けていくのが見えた。
「おおっ!いるねぇ~。」ワクワクを隠しきれない様子でクーさんが言った。
「アレもいるかしらね?」ユニヴァが言う。
「アレって?」僕が言う。
「そりゃあ、ティラノサウルスでしょう。」クーさんが腕まくりをして答えた。
僕は(状況はさらに混乱しています・・・。)と小さな動物に心の中でつぶやいていた。
【2018/10/14 15:53】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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