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ちゅら星(173)をUPしました。   ★lemonchuraの絵と歌…♬ 

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【2022/05/07 18:30】 | blogtop | トラックバック(0) | コメント(25) |
ちゅら星(173)
「『めぇぇぇぇ~』をパワーアップさせた移動方法を開発したの。」ユニヴァが言う。
「それで『めぇぇぇぇ~』をパワーアップするための水晶が必用なのね。」女神がニャントロを見る。
「パワーを満たした純粋なモノはなかなか手に入らない。」ニャントロが言う。
それから女神は後ろを振り返えると、壁に向かって人さし指を動かした。
すると壁から引き出しのように箱が飛び出してきて、ゆっくりとこちらの方に空中を移動してくる。
テーブルの上まで来た箱は宙に浮いたままストップした。
箱の中には20個くらいある水晶柱がキレイに整列している。
「素晴らしいコレクションだ。」GackNtが言う。
「全てこのちゅら星で採掘したモノですよ。」女神が言う。
「キャニオンドーム辺りで採れるの?」ユニヴァが訊く。
「秘密の場所です。」そう言って、女神はクスリと可愛く笑った。
「絶対に内緒にする!」ユニヴァが女神を拝んで言う。
「特別に教えましょう・・・裏ちゅら星のマンモスの谷付近です。」
さすがにLUME星の太陽からチャージした水晶は、一つ一つがモワッとしたオーラをまとっているように見える。
女神が箱からその1つを取り出した。
そして手のひらに載せたそれをしばらく眺めた後、フタをするようにもう片方の手をのせると水晶柱を撫でるように手をすりあわせた。
「こんなのはどうかしら?」女神が手を開く。
女神の手のひらには、音叉の形をした水晶が載っていた。
そしてモワッとしたオーラは健在している。
「コレなら『めぇぇぇぇ~』のマントラでLUME星にも行けちゃうんじゃないか?」クーさんが言う。
「試してみて。」女神はそう言って、それをニャントロの手に載せた。
ニャントロがGackNtを見る。
GackNtはそれを手に取って、そしてユニヴァを見た。
「任せてよ!」ユニヴァがニヤリと笑う。
それから『✞女神の占い洞窟』を出ると、GackNtは早速音叉型の水晶を手にレインボーメタリックの多面体に入った。
「楽しみね。」ユニヴァがユニヴァの玄関先のフェンスにもたれて言う。
「本当にLUME星にいけるかなぁ?」クーさんが言う。
「それは無理な気がする。」僕が何となく言う。
「なぜ?」クーさんが言う。
「直感的に。」僕が言う。
「LUME星は無理だ。そこそこのパワーアップ程度で行けるところではない。」ニャントロがキッパリと言う。
「ですよね。」クーさんが残念そうに言う。
「それよりも、この音叉型でどのような効果があるのかを期待するところだ。」
ニャントロがそう言い終えたところでGackNtがレインボーメタリックから出てきた。
僕らの目の前に差し出されたピラミッドは、金属の線にグルグルと巻かれた音叉型の水晶が中央に鎮座していた。
「上手にできたじゃない。」ユニヴァが言う。
「どうも。」GackNtが満足そうにピラミッドを眺める。
GackNtからピラミッドを受け取ると、僕らはすぐに巨大真珠に乗り込んだ。
「行き先は?」スピーカーからGackNtの声。
「マンモスの谷!」ユニヴァは言って、レインボーメタリックの多面体にマンモスの谷の座標を送る。
「じゃあ先に行くよ。」GackNtがそう言うと、レインボーメタリックの多面体は姿を消した。
すると僕の前に音叉のピラミッドが回ってきた。
「マントラはコレよ。」
スクリーンにマントラが浮かぶ。
『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』
「ちょっと待って!マンモスの谷って、一度上から眺めただけなんだけど・・・。」僕が自信なく言う。
ピラミッドがユニヴァの前に戻って行った。
そしてユニヴァがマントラを唱え始める。
「『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』・・・」
いきなり光がスパークした。
「着いた。」ユニヴァが静かに呟く。
今はマンモスの姿は見えない。
しかし前にここを通った時には、マンモスの群れが移動して行ったのを僕は確かに覚えている
ここは日の当たることのない、氷に包まれたちゅら星の裏側だ。
研究所や工業施設などが点在しているが、ここで生活する人々は光の粒を常時摂取して過ごしているそんな場所なのだ。
「マンモスいないわね。」ユニヴァが不満そうに言う。
少し先にいたレインボーメタリックの多面体こちらに向かって来る。
「谷に降りてみるわ。」ユニヴァがモニターのGackNtに言う。
暗い谷に巨大真珠は降りて行く。
レインボーメタリックも僕らに続く。
ライトで照らしながら暗い氷の谷を降りて行く。
しばらく行くと、途中から赤茶けた土の層が現れてきた。
もう30メートルくらい降りて来たが、まだ先がありそうだ。
さらに土の層をどんどん降りて行く。
「うわっ!ちょっと・・・。」ユニヴァが巨大真珠を静止する。
横穴だ。
赤茶けた土の壁にぽっかりと直径5メートルほどの洞穴が開いている。
巨大真珠は横穴に進む。
「あるな・・・。」クーさんが小さい声で言う。
水晶のことだ。
「だってほら、もうなんか光ってる。」ユニヴァが言う。
確かに赤茶けた壁には、ライトの光にチラチラと光るガラス質の粒が見える。
更に進むと、横穴は急激に下降し始めた。
そして、ほぼ垂直に降り始めたところで突然広い空間が現れた。
「うわっ!やっぱりだ。」
巨大な水晶柱が所狭しと交差し合ってたたずんでいる。
巨大真珠とレインボーメタリックはゆっくりと水晶の森に降りていく。
「なんかココ暖かいみたいね。」ユニヴァが外気温を見て言う。
「だいぶ奥までありそうだね。」クーさんが言う。
降りてみると、更に洞窟は四方八方に横穴を何本も伸ばしているのが分かる。
「チャージしなくても十分なパワーのモノばかりだ。」ニャントロの声が言う。
「しかしあまりにも大きい、どうやって採掘しようか?」GackNtが言う。
水晶柱はあまりに巨大で、それは巨大な鍾乳石か大木のようだ。
「今、音がしなかった?」僕が言う。
みんな声をひそめる。
カ~ン・・・
カ~ン・・・
「あの通路の奥・・・。」ユニヴァが言う。
一本の通路の奥から聞こえてくる。
カンカ~ンッ・・・
カカ~ン・・・
「誰か採掘してるのでは?」ニャントロが言う。
ユニヴァは巨大真珠を通路の入り口に進ませる。
そしてサーチライトを照らす。
「奥にも広い部屋があるぞ。」クーさんが言う。
巨大真珠は通路を通って奥の空間へ進む。
驚いたことにその奥には最初の空間よりも更に数倍広い空間があった。
そしてその先の隅で、採掘作業をしている男がこちらを振り向いた。
「おや?・・・見たようなトレッキングボールじゃないか!」男が言う。
僕はユニヴァの方を見る。
「コレを作ったエンジニアよ。」ユニヴァがシートを指して言う。
巨大真珠を作った人と言うことなのだろうか?
ユニヴァが巨大真珠から出たので、僕らも外に出る。
「久しぶりね、サーサー。」ユニヴァが言う。
「マシーンの調子はどうだい?」サーサーがユニヴァに言う。
「おかげさまで絶好調よ。」
「しかしそろそろ替え時だ、最新のがあるんだ。」サーサーは持っていた工具を置いて、足下の巨大水晶を乗り越える。
採掘していたその壁を見ると、手頃な大きさの水晶が密集している。
「この場所を知っているとは、流石だね!」サーサーは手に着いていた土埃を払う。
そしてポケットからグリーンの巨大真珠みたいなモノを取り出した。
「コレが最新のトレッキングボールだ。」サーサーがボールを軽く空中に投げる。
グリーンの巨大真珠は僕らの目の前で巨大化した。
巨大真珠の正式名称はトレッキングボールと言うようだ。
ユニヴァは早速、中に入って行く。
「入ってみて。」サーサーが僕らにも言う。
「わおっ!」クーさん。
「何コレ?」僕。
「コレは・・・。」GackNt。
「驚きだ。」ニャントロ。
そしてサーサーも入って来た。
「亜空間システムだ。」サーサーが言う。
「亜空間システム?」歩き回っていたユニヴァが立ち止まって言う。
外観からは創造できない広々としたスペースが広がっているのだ。
自慢げな顔でサーサーが微笑む。
「気に入ったようだね。」
「当然よ!!」ユニヴァの目がキラッキラッと輝く。
それからサーサーは僕らに人数分の採掘工具を差し出すと、グリーンの巨大真珠で洞窟を出て行った。
僕らは誰からともなく工具を手にすると、先ほどサーサーが採掘していた壁で採掘を始めた。
「ちゅら星にこんな場所があったとは・・・。」ニャントロが独り言を呟いて、掘り出した水晶を眺めた。
5人そろってトンカチ音を奏でると時々素晴らしい音楽のようにも聞こえる。
気がつけば相当量の水晶柱が採掘できた。
モンワリと暖かい部屋で作業していたのですっかり汗だくだ。
僕らは巨大な水晶の柱に腰掛けてサーサーの帰りを待った。
しばらくして通路の向こうに光が見えると、グリーンの巨大真珠が戻って来た。
「じゃ、コレが新しいの。」サーサーがユニヴァに新しい巨大真珠を差し出す。
それは同じように真っ白な球体なのだが、今までの巨大真珠が光沢があるのに対してマットな白色をしていた。
「ありがと!・・・今、引っ越すから。」ユニヴァはそう言うと、巨大真珠の積み荷やなんかを新しい巨大真珠へと移動し始めた。
僕とクーさんも手伝う。
「それから、こんなのはどう?」サーサーがニャントロとGackNtにも巨大真珠を差し出す。
ブルーとグリーンと紫が混ぜ合わされたマーブル模様の球体だ。
「中はさっきの通り亜空間ルームで快適だよ。」サーサーが言う。
「すぐに引っ越しするよ。」GackNtは笑ってマーブル模様の球体を受け取った。
GackNtとニャントロも引っ越しを始めた。
「サーサー!そこの包みを持っていって!」引っ越し作業中のユニヴァがサーサーに言う。
「これはありがたい!5人がかりは仕事が早いね。」サーサーはそう言って、先ほど僕らが採掘した水晶の一部をグリーンの巨大真珠に積み込む。
それから引っ越し作業を終えた僕らはサーサーが用意してくれた冷たいソーダを飲んで、広大な水晶の洞窟を堪能した。
「巨大な宝石箱ね・・・。」ユニヴァの声が広い空間に反響する。
【2022/05/07 18:30】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(172)
蛍茶碗にはいい香りのジャスミン茶が注がれる。
「さあ、どうぞ!」
蒸籠のふたが開いた。
「スゴイ湯気!」ユニヴァが言う。
「小籠包だぁ!」
「フカヒレも入ってるのよね。」ピンクの髪が自慢げに言う。
早速みんなで蒸籠に手を伸ばした。
「熱いから気をつけてね。」大きな男が言う。
「熱っ!」
「あち!」
「あちっ!」
「あ~ちっ!」
「あつっ!」
「あちゃっ!」
とりあえず全員の声が聞こえた。
「割って、少し冷ました方がいいよ。」大きな男が見本を示して言う。
「でも美味しい!」クーさんが言う。
「ここが元の世界かどうかは知れないけど・・・、とりあえずいい方の世界に戻ってきてる気がする。」ユニヴァが小さい声で僕にささやいた。
僕は冷ました小籠包を頬張ったところだったので、ユニヴァに手でOKサインを送った。
ユニヴァの感覚では、美味しいモノが出てくればポータル移動成功の証と言うことらしい。
ビーナのチェリーパイの時もそうだった。
そして確かにフカヒレ入りはとびきり美味しい。
「誰か来たみたいよ。」ピンクの髪が窓の方を見て言う。
振り向いて窓の外に目をやると、レインボーメタリックの多面体が宙をゆっくりと移動してく来る。
「GackNt?」
僕は窓辺から乗り出して、GackNt達に手を振った。
するとすぐに、入り口付近に半透明に光る虹色の球体が現れた。
そして球体の色が急激に褪せると、そこにGackNtとニャントロの姿が現れた。
「マントラ、上手くいったようだね。」GackNtが言った。
「アンタ達もマントラを使って来たの?」ユニヴァが訊く。
「もちろん!同じようなピラミッドを作って試してみたんだ。」GackNtが言った。
「今度は食後のデザートか?」ニャントロがちょっと呆れたように言う。
確かに、さっきまでシャンパンやらウナギパイやらでお腹いっぱいだったはずだ。
「別腹くらいに美味しいんだから!」ユニヴァはまた一つ小籠包を取った。
ポータル移動をすると、食べたものもリセットされるんだろうかと僕は思った。
とはいえ、お茶と取り皿が用意されるとGackNtとニャントロも小籠包に手を伸ばした。
「フカヒレ入りだから。」何故かユニヴァが自慢げに言う。
「ふぅーん、マントラか・・・。」小さな動物が呟いた。
GackNtがピンクの水晶柱をテーブルにコトンっと置いた。
ユニヴァが小籠包を囓りながらチラリとそれを見た。
「って事は、アタシ達はもうどこにでも自由に行けちゃうって事じゃない?」ユニヴァが言う。
「新しい移動方法を開拓するなんて、さすがポータルマスターね。」ピンクの髪が言う。
ユニヴァがお茶のお代わりを催促したので、ピンクの髪はポットを持ってキッチンへ行った。
「問題なのは・・・ピラミッドに設置できるような精巧でパワフルな水晶柱があまり手に入らないことだ。」ニャントロが言う。
「残念だけど、まだLUME星には行けないんじゃないかな?」小さな動物が水を差すように言った。
そして、この前と同じような三原色の図を示した。
そして三つの輪が重なる中央の部分を指した。
「ここだよ。」
「ふぅん、白い宇宙か・・・。」GackNtが言う。
「ビーナが言ってたヤツね・・・。」ユニヴァが言う。
僕は、ビーナが赤い水晶柱が手に入れば素晴らしいポータルが開くような事を言っていたのを思い出した。
「LUME星は、君達が今までポータルを通って探索してきている場所とはステージが違うんだ。」小さな動物が言う。
「ピーちゃんなら分かるでしょ?」ユニヴァが僕を見て言う。
「あれはもう、夢の夢の世界だった。」LUME星経験者の僕が言う。
「でもビーナは赤い水晶は当分手に入らないようなことを言っていた。」ユニヴァが言った。
「そうだ、ちょっと会いたい人がいる。」GackNtが唐突に言う。
ピンクの髪がポットのジャスミン茶をみんなに注いでゆく。
「急に恋愛モード?」ユニヴァがチャチャを入れる。
「ユニヴァの家の前の・・・。」GackNtが思い出せないでいる。
「女神?」クーさんが言う。
GackNtがクーさんを指さして頷く。
「前に・・・、君達が僕を救出に来た時・・・。」GackNtが遠くを見て言う。
いつだったかずいぶん前に、僕らは『宇宙の便利屋GackNt』さんをネズミの星で救出したという大冒険があったのを覚えている。
GackNtはその時のことを言っているのだ。
「そうだあの時、女神が送ってくれたスゴい水晶玉に助けられたよね。」僕は思い出して言った。
「なるほど、彼女なら赤い水晶の情報を持ってるかも知れないね。」クーさんが言う。
「その情報も知りたいが、まずはピラミッドに入れるスゴい水晶の方だ。」GackNtが言う。
蒸籠の中身もすっかり空になった。
僕らは、さっそく『✞女神の占い洞窟』へと向かった。
僕とクーさんはユニヴァの4人乗りに一緒に搭乗した。
僕らの巨大真珠に従うように、レインボーメタリックの多面体がついて来ている。
灯台のドームを出ると、すぐに見慣れない小さなドームに気がついた。
「コレ、いつできたの?」ユニヴァが不審そうに言う。
ちゅら星のドームというのは自然発生的に出現すると言われていたが、そこには超高次元存在の意図が関わっているとも言われている。
そうは言っても、それが出現するのは何万年か何千年に一つのレベルだ。
「やっぱりここは、元の世界じゃないって事かもね・・・。」クーさんが含んだように言う。
「こんな小さいんじゃ、まだ出来たてな感じね。」
その小さなドームは、通常の他のドームのように半透明ではなく、くすんだ金色の小さな固まりのように見える。
「これから育っていくんだな。」モニター越しのGackNtが言う。
「そうね、今は中には入れるような状態じゃないから。」ユニヴァが言う。
僕らは生まれたてのドームを横目に見て、ユニヴァのドームへ向かう。
「よし!ちゃんとある。」ユニヴァは自分の家の扉を確認して言った。
そして、『✞女神の占い洞窟』もちゃんとある。
「いるかな?」ユニヴァは『✞女神の占い洞窟』の扉を開ける。
僕らも続いて奥へと進む。
「いない・・・。」ユニヴァが言う。
「留守か・・・。」GackNtが残念そうに言う。
「なんだコレ?」女神のテーブルの前に立ってクーさんが言う。
『ご用の方はこちらの水晶に両手で触れてください。』
テーブルには直径20センチ以上ある大きな水晶玉が置いてある。
「こうかな?」そう言ってクーさんが水晶玉を両手で包み込むようにする。
クーさんの身体が光に包まれた。
そして次の瞬間クーさんが消えた。
「転送?」ユニヴァが言う。
「いきなりスゴい水晶があるとは・・・。」ニャントロが言う。
「じゃ、お先に。」ユニヴァがそう言って、水晶に両手を伸ばす。
ユニヴァもいなくなった。
GackNtとニャントロに促されて、僕も水晶に両手を出す。
明るい部屋にユニヴァとクーさんと女神の姿があった。
ドーム状の屋根は半透明のマーブル模様だ。
柔らかな外の日差しが注いでいる。
薄紫色の半円形のソファアが二つ向き合っていて、その中央に真っ白なテーブルが日差しに輝いている。
「ようこそ。」女神が僕に言う。
すぐにニャントロが僕のすぐ脇に現れた。
「ここは宇宙船か?」ニャントロが言う。
「はい、日差しを感じる空間が欲しかったので・・・。」女神が言う。
GackNtも現れた。
「ほう、宇宙船が別宅とは・・・。」GackNtが言う。
「い~い考えね・・・。」ユニヴァが真似しますと言わんばかりに言う。
たぶん近いうちに真似をすると僕は確信している。
「お邪魔したのは他でも無い、今まさに出会ったパワフルな水晶についてなのだが・・・。」ニャントロがいきなり本題に入る。
「気に入りまして?」女神がみんなをソファアに促して言う。
「アナタがあの水晶の調整を?」ニャントロが訊く。
「ええ、ちょっとしたチャネルで・・・。」
「チャネリング?」GackNtが言う。
「純粋なエネルギーをチャージさせるんです。」
「なるほど。」ニャントロが真剣な目で言う。
ニャントロが真剣な目をすると、虹彩の色が虹のように変化する。
「LUME星みたいな所にチャネルするの?」ユニヴァが言う。
「そう、LUME星の世界にある中心太陽と言うことになります。」
「そりゃパワフルそうだね。」クーさんが言う。
「お茶をどうぞ。」可愛い女の子がカートでお茶を運んできた。
と思いきや、女の子はどう見てもサイボーグだ。
「可愛いでしょ、お客様からのプレゼントなの。」女神は言って、カートからお茶を取った。
以前の『✞女神の占い洞窟』よりも、なんとも和らいだ空間だ。
やはり僕らは、元の世界より少しいい世界へ来てしまったのかも知れない。
それはそれでよいのだが、僕の家がちゃんとあるのかがちょっとだけ気にかかるところだ。
【2022/03/30 23:21】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(171)
僕らの前には半分くらい飲んだホワイトビールと赤ワインのグラスが並んだ。
バスケットに入った細長いウナギパイは焼きたてだ。
「熱くてサクサク!」ユニヴァがいち早く試す。
「コレには赤ワインがいい。」ニャントロもパイを一本取る。
テーブルの中央に置かれた出来たての水晶ピラミッドが出番を待ってるかのように光る。
「そう言えば、ずいぶん前にもこんなピラミッドで『めぇぇぇぇ~』を増幅させて遠い宇宙域から命からがら帰ってきたよね。」僕が言う。
「・・・思い出した!間抜けな誰かさんを救出に言ったときだったはずね。」ユニヴァがGackNtを見ておどけて言った。
「そうだ!じゃあきっとこの方法で上手くいく!」GackNtが手を打って言う。
僕らにも何となく確信が湧いた。
「でも・・・」ニャントロがワインの手を止めて言う。
「この方法が上手くいったとして、『めぇぇぇぇ~』が使えない我々では結局自由に移動できないことになる。」
全員無言で頷く。
「『めぇぇぇぇ~』に代わる何か簡単な方法がないかなぁ・・・。」クーさんが言う。
「『開けごま』の呪文ですむならいいんだけどね。」僕が言う。
「呪文か・・・。」ニャントロが僕を見つめて言う。
「なるほど呪文か・・・。」GackNtも空を見つめて言う。
「ポータルを開く呪文は何だろうか・・・ユニヴァ!」GackNtがユニヴァに訊く。
「知らないわよっ。」ユニヴァが迷惑そうに答えた。
「ユニヴァにはできるのだ。」ニャントロが確信でもあるかのようにユニヴァに言う。
だんだん僕は会話の意味が分からなくなってきた。
「どういうこと?」クーさんが丁度よく訊いた。
「『めぇぇぇぇ~』をマントラにするんだ。」GackNtが言う。
「んなことできる分けないでしょ!」ユニヴァが少しイラついて言う。
「『めぇぇぇぇ~』を発声するとき連想するモノは?」GackNtが訊く。
「何言ってるの?『めぇぇぇぇ~』の時は行き先を強くイメージしてるに決まってんでしょ!」
「確かに。」クーさんがユニヴァに合いの手を入れる。
「行き先の他に『めぇぇぇぇ~』自体に対して何かイメージがあるはずだ。」ニャントロがユニヴァを見つめる。
ユニヴァは荒く息を吐くと、迷惑そうにGackNtを見た。
そして斜め上に目をやって考え始めた。
「めぇめぇヒツジ・・・」
「光・・・」
「渦・・・」
「扉・・・」
「いいぞ!」GackNtが言う。
「もう出て来ないけど。」そう言ってユニヴァは目を閉じる。
みんなは黙ってユニヴァを見つめる。
ユニヴァが小さく息を吐く音が聞こえた。
「スパーク!」そう言ってユニヴァは目を開く。
そしてユニヴァはもう何も出てきませんと言わんばかりに、赤ワインを飲み干した。
「コレが呪文か・・・『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』」ニャントロが言う。
「うん、ゾクッとするな。」GackNtが満足そうに言う。
彼らは何を言っているのだろうか。
クーさんが僕を見て首をひねった。
「いい呪文だ。」そう言ってGackNtも赤ワインを飲み干した。
「呪文?」ユニヴァが腑に落ちない声で言う。
「そう、今ポータルマスターのユニヴァによって素晴らしい呪文が誕生したんだよ。」GackNtが言った。
「祝杯だ!・・・みんな、まだシャンパンは入るか?」ニャントロが僕らを見回す。
「お腹はいっぱいだけど、祝杯って事なら・・・。」クーさんが言う。
しばらくして、新しいグラスにはピンク色にはじけるシャンパンが注がれた。
しかし、イマイチ僕は祝杯の意味が納得できていない。
「では、最高の呪文誕生にカンパイ!!」GackNtがグラスを掲げる。
「ただ、思いついたこと言っただけなんだけど・・・。」ユニヴァは微妙な表情でシャンパンを口にする。
「ところで、この呪文とこのピラミッドをどう使うの?」僕は重要なところを訊く。
「ピラミッドを前にして呪文を繰り返し唱える。そして『めぇぇぇぇ~』の時のように行き先をイメージすれば、思いの所へワープするのでは?」GackNtが言う。
「するのでは?って・・・、軽く言うじゃない。」ユニヴァが不審そうに言う。
「だからこれから実験するんだ。」GackNtが残っていた最後のウナギパイを取る。
「ピラミッドの役割は何なんだっけ?」クーさんが訊く。
「周波数の増幅と安定だ。」ニャントロが言う。
「本来なら水晶柱とフズリナを使って特定のポータルを開くところを、パワーアップさせた『めぇぇぇぇ~』のワープ周波数で移動してみようってことだ。」GackNtが持っていたウナギパイを囓った。
「でも『めぇぇぇぇ~』では遠出はできないんだったよね。」僕がユニヴァに言う。
「だから、それをピラミッドで増幅させる。」GackNtが言う。
「『めぇぇぇぇ~』という音は、たぶんこの現象世界をニュートラルな状態に戻すような働きをすると考えられるのだが、その周波数域が限られているのでもっと広げようと言うことだ。」ニャントロが言う。
「ユニヴァの持っている水晶柱には完全な安定性があるが、限定されたポータルしか開かない。『めぇぇぇぇ~』なら行き先は思うがままだ。」満足そうにGackNtが言う。
「ってことはポータルの渦は出現しないってこと?」ユニヴァが訊く。
「出現するかも知れないし、しないかも知れない。」
「ホントに大丈夫なのかな?・・・。」クーさんがそう言って身体を伸ばした。
「まあ、やってみる価値はあるかもね。」ユニヴァがピラミッドを手に取る。
クーさんが僕を見た。
そろそろ腰を上げる時間が来たようだ。
僕らは席を立って、さっきGackNtがピラミッドを作った通路の所まで来た。
ユニヴァが巨大真珠を立ち上げる。
それから、ユニヴァが巨大真珠に乗り込んだので僕とクーさんも続いた。
ユニヴァは窓辺に置いてあったキャンディーの袋を脇によけて、ピラミッドを設置した。
「呪文を唱えてイメージね。」ユニヴァが確認するように言う。
「どこに行く?」クーさんが言う。
「まずは、ちゅら星・・・?」僕が言う。
「OK!じゃあ、灯台をイメージする。」ユニヴァが言う。
行き先は小さな動物たちの灯台だ。
僕はシートに深く座り直して体制を整える。
「上手くいくかな?」クーさんが指を鳴らす。
クーさんもちょっとノってきたようだ。
GackNtとニャントロが僕らを見て微笑む。
「ええと・・・何だっけ?呪文。」ユニヴァの声。
巨大真珠の外でニャントロのため息が聞こえた気がした。
すぐにモニターにニャントロからのメッセージが入った。
「これだ、『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』good luck!」
「よしっ!」ユニヴァの小さな声が聞こえた。
「ちょっと待った!」突然GackNtが呼びかけた。
「せっかく『めぇぇぇぇ~』をマントラに置き換えたのだから、呪文を唱えるのはユニヴァ以外で試してはどうか?」
「その方がいい。」ニャントロも言った。
ユニヴァは僕の方をチラッと見て、それからクーさんの方を見た。
「よしっ。」クーさんの声がした。
シートが回転して、クーさんの席の前にピラミッドが来た。
「行くよ。」クーさんが静かに言う。
埋め込まれた水晶がキラリと輝く。
「『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』『めぇめぇヒツジ光渦扉スパーク!』・・・」
僕はクーさんをサポートするように、ちゅら星の灯台のイメージに集中する。
水晶の輝きが増しているのが分かる。
輝きが増して、もうピラミッドの形さえ見えない。
巨大真珠が光の渦に飲み込まれていくようだ。
視界が真っ白になった。
「着いた?」ユニヴァの声。
視界が徐々に晴れていく。
「海だね。」クーさんが明るい声で言う。
ちゅら星の海だろうか。
「うわっ、灯台じゃない!!」ユニヴァが言う。
見慣れた灯台だ。
僕らは見慣れた灯台を眺めて、しばらく沈黙した。
「ここまではOKね・・・。」ユニヴァが慎重に言う。
巨大真珠は灯台の下の階段の所まで進んだ。
それから巨大真珠を出て、僕らはちょっとだけ不安をまといながら階段を上って行った。
灯台の入り口のドアは開け放たれている。
先頭を行くユニヴァは一度僕らを振り向いて、そして扉に向かった。
「どうかしたの?・・・浮かない顔して。」小さな動物が言った。
「別に・・・。」ユニヴァはそう言って、いつものようにテーブルに着いた。
「GackNtとケンカでもしたんじゃないの?」そう言ってピンクの髪が寄って来た。
僕とクーさんも席に着く。
「君達はいつでもタイミングがいいね。」大きな男が大きな蒸籠をテーブルに置いた。
蒸籠からは美味しそうな香りと、湯気がこぼれている。

【2022/02/19 17:17】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ちゅら星(170)
僕らはカウンター越しに広がる水玉模様の景色をただ黙って見つめた。
「ようこそ!」スリムなライトブルーのドレスの女性がテーブルにシャンパングラスを置いた。
同じドレスのもう一人の女性が小さなサンドウィッチの皿とフルーツの皿を並べる。
「お揃いで。」GackNtの声だ。
GackNtとニャントロが到着して、僕の隣にGackNtが座り、クーさんの隣にニャントロが腰掛けた。
中央にユニヴァ。
「こちらのテーブルに移動しますか?」ライトブルーのドレスの人が言う。
確かに5人横並びは会話しづらい。
僕らは丸テーブルに移動し、グラスとサンドウィッチとフルーツも移動された。
そして僕らは挨拶すらしないまま、ライトブルーの女性によって注がれていくシャンパンを眺めた。
「綺麗な色ね。」ユニヴァが言った。
少し緑がかった黄金色のシャンパンが小さな音を立ててはじけている。
「涸れた湖の地域では、その土壌を生かしてフルーツ栽培が盛んです。」シャンパンを注ぎ終えたライトブルーの人が言う。
「って事は、水たまりじゃない水玉もあるって事?」ユニヴァが言う。
「はい、でもほとんどは水たまりです。この辺りは湖の大きさがそろっているので有名な観光スポットとなっています。」
ライトブルーの人は優しく微笑むと、僕らのテーブルを離れた。
「それじゃ、カンパイ!」GackNtが言って、シャンパンに口をつける。
「ところで何の用なの?」一気に半分以上飲み干したユニヴァが言う。
「うん、ポータル作りのことでね・・・。」GackNtは小さなサンドウィッチを1つ口に入れる。
ニャントロもサンドウィッチを1つ口に入れる。
「腹ぺこそうね。」ユニヴァが言う。
「今日はだいぶ遠回りをさせられたのだ・・・。」ニャントロが言って、更にもう一つサンドウィッチを取る。
そしてユニヴァもイチゴの粒を頬張る。
「君はこのマゼンタピンクの水晶の他に、いくつか違う色の水晶を持っているよね・・・。」GackNtが手の中でピンクの水晶を転がして言う。
「貸し出すつもりはないけど。」ユニヴァが怪訝な顔で言う。
「2色または3色を混ぜ合わせたらどうなるかなと思ってね・・・。」
僕らは顔を見合わせた。
「止めといた方がいいとだけ言っとくわ。」ユニヴァは言って、今度はマスカットを一粒頬張る。
「右に同じ・・・。」クーさんも言った。
「??」GackNtが僕を見る。
「実はそれは・・・ついさっき実験済みなんだ。」僕は仕方なくそう言った。
「問題があったのか?」ニャントロが訊く。
「ありあり!」ユニヴァは言ってメニューを立ち上げる。
「何色で実験を?」ニャントロが更に興味を示す。
ユニヴァはメニューのページをめくる。
「腹ぺこなのよね・・・じゃコレと・・・」ユニヴァがワニのフリットを注文する。
「そしてコレ。」GackNtが言って、ホワイトビールを注文する。
「ええっと・・・あのみずみずしいブルーの太陽の所に行ったんだから・・・。」クーさんがニャントロの質問に対応する。
「ブルー・・・ではラピスラズリとグリーンなのでは?」ニャントロが言う。
「ああ、それそれ。」クーさんが言う。
「行けるには行けるんだけどね・・・ちょっと問題があるんだ。」僕が言う。
「やはり問題があるのか・・・。」ニャントロが三個めのサンドイッチを口にする。
僕は合成したポータルの先のおかしな世界の事を少し説明した。
「オクターブが安定しないんだな・・・。」GackNtが言う。
「周波数が不安定なんじゃないの?」クーさんが言う。
「水晶の周波数は何時だって安定している。」
「同じ周波数帯の別ヴァージョンって事でしょ。」ユニヴァが言う。
「うん、まぁ強弱の違いみたいなことかな・・・。」
ワニのフリットがやって来た。
「揚げたて熱々だ!」クーさんが言う。
「熱いので気をつけてお召し上がりください。」運んできたブルーのドレスの人が微笑む。
「この辺でワニが捕れるの?」僕が言う。
「もう少し先の密林地帯の湖で採れます。」
それからホワイトビールも人数分届いた。
「合うっ!」ワニのフリットを食べて、ホワイトビールを飲んだGackNtが言う。
「首長竜がいる湖もあるのよね?」ユニヴァがブルーのドレスの人に言う。
「114番目湖のことですね。」
そう言えばそんな番号の湖だったことを僕は思い出した。
確か『首長竜の煮込み』という料理にビックリした覚えがある。
「首長竜はあくまでも噂の域を超えませんが、114番目湖は大ウナギが捕れることで有名です。」
僕は『首長竜の煮込み』というのは大ウナギをそれに見立てただけの料理だったことも思い出した。
ブルーのドレスの人はにっこり微笑むとテーブルを離れていった。
「あの人食い恐竜のポニョとニョロ、その辺に顔出さないかしらね・・・。」ユニヴァは言って熱々のフリットを歯の先で囓った。
「よくあるUMAの話なんて、みんなポータルから出てきちゃったヤツなんじゃないの?」クーさんが言う。
「って事はアタシ達もUMAみたいなもんね。」ユニヴァが言ってホワイトビールを飲む。
「そう言うこと。」GackNtが笑う。
「それで、わざわざ呼び出したのはいったい何なの?」ユニヴァが言う。
「もっと自由にポータルを作成できないかと・・・。」ニャントロが言う。
「それで、ポータルマスターの君と話がしたかったんだ。」GackNtが言った。
「そうね・・・こういう水晶がもっと簡単に手に入らないかしらね。」ユニヴァが言う。
「そこだ。」ニャントロが言う。
「この水晶が複製できないかと思ってるんだ。」GackNtがピンクの水晶をテーブルの上で転がす。
「大事に扱ってよ。」ユニヴァが言う。
「水に転写ってのはどう?」クーさんが言う。
「やってみる価値はあるが、たぶん先の君達の実験同様になるような気がするね。」GackNtが言う。
「本物同様の安定感か・・・。」僕は思考を巡らす。
1つ思いついた。
僕らはイエローバードパークの帰りに、パワーアップさせたフズリナを使う時、イメージングで思い通りの場所に帰ってくる。
でもそれは水晶の振動で十分に安定した移動が確保されていてのことだ。
水晶の代わりに何か他の安定した振動を使うとなると・・・。
「そうだ『めぇぇぇぇ~』は使えないかな?」僕が言う。
「だからアレはそんな遠くの移動はダメだって。」ユニヴァが言う。
それはそうだと僕も思う。
「それは使えるかも知れない・・・。」ニャントロが言った。
僕らは何か思考中のニャントロをのぞき込む。
「『めぇぇぇぇ~』はその肉声の独特な振動にイメージをのせて移動するんだったと思うが・・・。」ニャントロが言う。
「Yes。」ユニヴァが短く答える。
「その声の振動に水晶を共鳴させたらどうだろう?」ニャントロが僕らを見回して言う。
「面白そうだけど、また変なところに飛ばされそうね。」ユニヴァが嬉しそうに言う。
僕はクーさんと目を合わせる。
「でも、それにはどんな水晶を使う?」GackNtが言う。
「いくつか役に立ちそうなモノは持っている。」ニャントロが思案げに言う。
「だったらそれをピラミッドか何か神聖幾何学にでも閉じ込めて更にパワーアップさせたらどうかな。」GackNtがやる気満々なってきた。
話が盛り上がるにつれて、僕とクーさんには嫌な予感しかしなくなってきた。
クーさんがホワイトビールのお代わりをオーダーした。
ニャントロが目を閉じて集中しているのが分かる。
しばらくすると手のひらを広げた。
手のひらの上に光の粒が揺れ始めた。
水晶柱だ。
かなり太くてポイントのある透明な水晶柱がニャントロの手の上に乗った。
「これで試してみては?」目を開いたニャントロが言う。
GackNtがニャントロの手から水晶を取ると、自分の手のひらにのせて品定めをする。
「ちょっと待てて!」GackNtはそう言うと席を立って、通路の方へ足早に歩いて行った。
そして通路に巨大真珠を出したようだ。
巨大真珠とは言っても彼らの乗り物は、多面体でゴツゴツしていてメタリックな虹色をしている。
中に乗り込んで何かしているらしい。
僕らのテーブルにはクーさんの頼んだホワイトビールが届いた。
「パワーアップってなら、イエローバードパークの海底に行けばいいのよね。」ユニヴァが言う。
「しかし、ピラミッドを使えば永久的にパワーを保つことができる。」ニャントロが言う。
「赤ワインにしない?」ユニヴァが提案してメニューを立ち上げる。
GackNtが巨大真珠を縮小して、こちらに戻ってくる。
「ウナギのスティックパイが美味しい。」ニャントロが言った。
ユニヴァが追加のオーダーをし終えると、戻ってきたGackNtが素早く席に着いた。
「どう?」
テーブルにピラミッドを置いた。
透明のピラミッドの中には金属の線でグルグルに巻かれたさっきの水晶柱が納められている。
「上手ね。」ユニヴァが手に取って言う。
「ぜひ、ポータルマスターに試して欲しい。」
「小型宇宙船の中でチャチャッと作ったので大丈夫なのかな?」クーさんが疑わしそうに言う。
「この手のことに関しては十分な装備がある、今いるこのピラミッドビルディングのメンテナンスも全てコレ一台でこなしているんだから。」GackNtが満足そうにユニヴァの手に乗ったピラミッドを見て言う。
赤ワインとウナギパイをブルーのドレスの人が運んできた。
「まずは飲もう・・・。」クーさんが言う。

【2022/01/10 17:06】 | ちゅら星物語 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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